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海外仕様化について

はじめに

この記事は、大きく5つに分かれます

1.国内仕様と海外仕様の違い
2.駆動系の海外仕様化
3.PGM−FIの海外仕様マップへ変更
4.マフラーの海外仕様化
5.海外仕様のまとめ

6.海外仕様したユーザーの感想

 

 

1.国内仕様と海外仕様の違い

発売当初、ビッグスクーターブームでした。今では、ビッグスクーターが普通になってます
バイク雑誌で各々特集が組まれていた時代がありました。

 

別冊モーターサイクリスト2001年5月号の記事で、比較テストを行っていました
具体的な内容は、加速時のキープ回転数が国内4500に対し、海外5000。
国内仕様には谷を感じるが、海外仕様はそれが無いとか、体感するほどらしい・・・。

国内銀翼<国内TMAX<海外仕様銀翼
との評価がありました。
確かに、最大トルク発生回転数が、海外仕様では高いのです

  最大出力 最大トルク
EK仕様 36kW/7,500min -1 50Nm/6,000min -1
日本600 36[49]/7,000 (kW[PS]/rpm) 53[5.4]/5,500 (N・m[kg・m]/rpm)
日本400 28[38]/7,500 (kW[PS]/rpm) 39[4.0]/6,000 (N・m[kg・m]/rpm)

スペックで見るように、最大トルクとパワーの回転数が500回転違います。
なるほど・・。わかっちゃいますが、どこがどう違うのかわかりませんでした。

ある集会で、タンスキ氏が海外仕様に変更した銀翼を試乗させてくれました。
イマイチ物足りなかった加速でしたが、明らかに違います。痛快な加速です。
幸い、比較的簡単な改造で海外仕様に出来る情報をいただきました。その上、国内で必要なパーツが入手できるようす。これは、やらないとダメでしょう

大きく3箇所の変更点が有ります。駆動系、燃料噴射、排気系です。
順番に説明していきます

 

2.駆動系の海外仕様化

一番効果があるのは、ズバリ、駆動系です。
銀翼の利点でも有り、弱点でもあるのが、遠心式の変速機です。安価に仕上がる代りに、制御に限界があるのです。
一般の走行には支障が無い出来栄えなのですが、完全にライダーを満足させることは出来ませんでした。

その原因の一つに、国内の騒音規制があります。規定の速度で規定の音量である必要があるわけです。機械式であり、オートマチックであれば、特定の速度域で回転数を強制的に押さえてやる必要があるのです。
それは、つまり、痛快な加速ができなくなるということになります。

国内銀翼の場合、最も加速したい60キロ前後がおとなしく、なぜか80キロ以後に抜群に加速がよくなるセッティングでした。ちょうど、昔のターボみたいな感触です。(乗ったこと無いですけど) 一般道で気持ちよくなり始める速度が80キロ以上。峠でも立ち上がりの加速が60キロ程度になるので不満爆発です。これで買い換えた人も多いでしょう(笑)

ところが、海外使用では、綺麗に加速していきます。調査した結果?+500回転回転数が高いのです。全体的に回転数が高くなってしまいますが、海外仕様では、一番加速したい80キロまでが痛快にトルクフルになります。
まあ、ウンチクは置いておいて、必要なものを列記します

海外駆動系に必要なもの

必要なパーツ一覧
1.ムーバブルドリブンフェイス   23221-MCTー305 6800円 1個
  クラッチ側。面の角度、ピンの穴の形状が違う

2.ドリブンフェーススプリング   23233-MCT-000 1400円 1個
  柿色をしています(国内青色) 

3.シールドリブンフェイス(二個) 91211-MCT-003  430円*2コ     
  単なる消耗品です。慎重な人は、交換しましょう。

4.ウェイトローラーセット     22123-MCT-000 2100円 1セット
  国内35g 海外28g 重さが違います。個数は同じ8個


駆動系の変更点は以上です。
もう一つの銀翼に乗ってみたい人は、一式交換もいいかと思います。
ただ、ウェイトローラーだけの変更でも変速が大きく変化するようです。お金が無い人は、とりあえず、ウェイトローラーだけでも試してください。

実際の効果
0−60が快活に加速するので、大排気量スクーターならではの加速が味わえます。国内の妙なストレスも無く、上り坂での追い越し車線で追い越しが出来るようになります。
但し、燃費が約5−10%の低下、ローギヤー化によるマッタリ感の低減のデメリットが有ります

 

 

 

3.PGM−FIの海外仕様マップへ変更

さて二つ目です
銀翼のCPU(Tモード無し)には、二つの燃料噴射マップを持っています。
CPUのとある配線を短絡することで、燃料マップが海外仕様に切り替わるという、好きな人は大喜びするような仕掛けが用意されています。

ECUの配線図

ピン番号 名前 内容1
A-1 NOT NOT
A-2 INJ2 インジェクター出力2
A-3 SCS サービスチェック
A-4 NOT NOT
A-5 V IND OUT VマチックIND出力
A-6 FLR FUELポンプリレー
A-7 PCS パージ・コントロールソレノイド
A-8 FI  WARN FIワーニング出力
A-9 IGPLS1 IGNコイル #1 #2 出力 
A-10 PG1 パワー GND1
A-11 LG ロジックGND
A-12 NOT NOT
A-13 INJ1 インジェクター出力#1
A-14 HPC 仕向地切り替え
A-15 NOT NOT
A-16 FAN FANコントロールリレー
A-17 NOT NOT
A-18 WX-AI EX−AI ソレノイド
A-19 TACHO タコメーター出力
A-20 NOT NOT
A-21 PG2 パワー GND2
A-22 SG センサー GND
B-1 VCC(5V) センサー用5V電源出力
B-2 IPG(12V) ECU主電源入力
B-3 TXD/RXD 通信ライン(検査用)
B-4 NOT NOT
B-5 NOT NOT
B-6 TA 吸気温入力
B-7 PB インマニ背圧入力
B-8 NOT NOT
B-9 TH スロットル入力
B-10 NOT NOT
B-11 CYL P カムパルサー入力
B-12 PC M パルサーGND
B-13 TW 水温入力
B-14 IMA IMA入力
B-15 NOT NOT
B-16 NOT NOT
B-17 VSP 車速入力
B-18 IMASEL IMA気筒選択
B-19 IMO V  
B-20 NOT NOT
B-21 SSTAND サイドスタンド
B-22 PC P クランクパルサー入力

とある方からいただいた表です。ありがとうございました。

怪しげな仕様地切り替えのピンが有ります。普段アースが接続されているこのピンに、12Vを当ててやると、海外仕様にMAPが切り替わるのです。


ショップでの配線処理の画像 JIRO氏提供(2001.12.16)

大きい矢印 A(クロ)の14 緑/桃 
小さい矢印 B(白)の2   黒/白


わかりやすい図で書いてみましょう

サービスマニュアルの図 実際の配列とは、左右逆なので注意。この辺わからない人は止めておきましょう

 


実際の配置での配線図

1.Aコネクタ(黒いコネクタ)の 14番線(緑/桃)を切断する
2.(緑/桃)の本体側を被服する
3.(緑/桃)のECU側を Bコネクタ(白いコネクタ)の2番線(黒/白)に接続する

まあ、上の図面見てピンと来なければ、自分ではやめたほうが良いかと思います


ちなみに、400ではTモードが有りますし、海外仕様もありません。ですので、この配線はしないで下さい。
後半のTモードスイッチがついている600銀翼でも同様です。普通にTモード使ってください(笑)

実際の効果は?

私の素人的な評価です。
スイッチを取り付け、切り替えてテストしてみました。はっきり言いまして、駆動系ほどの劇的な効果はありません。
全開にした状態では、正直なところ、差は、わかりませんでした。
ただ、アクセルレスポンスが鋭くなったように感じました。開け始めに燃料を沢山噴射してレスポンスがUPしているかなと感じました。

ちなみに、私は、長距離でマッタリ走っていると、このキビキビがうっとうしくなったので、国内仕様に戻してしまいました(笑)

電気配線系で、トラブルが起きると止まってしまう可能性もあります。配線関係は、十分慎重に作業を行ってください。素人の人は、バイク屋さんにお願いしましょう。

 


4.マフラーを海外仕様化する

もし、貴方が、ホンダが作ったもう一つの海外仕様銀翼に乗ってみたいという、マニアックな方ならば・・・マフラーも海外仕様にして完成となります

部品番号は・・
マフラー  18310-MCT-000   36000円前後

かなり昔の番号なので、変更、改善されている可能性があります。
エキパイは共通で、マフラーだけ異なっているようです。

 

実際にはどうなのか・・・実験をしてみました。

Ken氏が、MAP変更+海外駆動+海外排気
さかなが、MAP変更+海外駆動+国内排気
でヨーイドンで加速テスト・・・

Ken氏がGiviスクリーンをつけているせいか、またまた体重差のか、サカナ号が勝ってしまうという意外な結果に終わってしまいました(笑)
あんまり差がわからないので、誰もマフラーを海外にしなくなっちゃいました・・・
Kenサンありがとうございました


燃料噴射は微妙なセッティングとのことです。マフラーも交換したほうが良い。とのコメントをとある筋から頂きました。

ちなみに、外品マフラーでパワー差が大きく出てくるのは、高速道路での高速走行時。 もしかすると、海外仕様マフラーは、そのあたりでパワー発揮なのかもしれません。

中低速域ではノーマルが結構良く出来ています。ノーマルの人が多い状態です。峠ではあまり差が出ないようです。腕の差が大きいですね・・・
社外品マフラーは、高回転域、130以上で本領発揮です。高速の伸びでは、最高速が10キロ以上とはっきりと差が出てきます。

 

5.マトメ

銀翼がどうも遅いので買い換えるって方は、ウェイトローラーだけでも海外仕様に変更してみてください。結構いい感じに加速してくれると思います。特に追い越しや峠でナンダッコリャ?ってひとにはオススメしておきます。
マッタリはしれないじゃないかって?そう、そこが銀翼の限界でもあるのです。(でも、フツーに使う分には海外仕様で十分楽しめると思います。実際私がそうです)

ちなみに・・・峠である一定以上の腕を持っている人は、国内仕様でも十分早くはしれちゃったりします。(ほとんどのコーナーで、谷になる速度域まで速度を落とさないで曲がることが出来ますので・・・)
普通の人にとっては、コーナーをゆっくり、立ち上がりを元気に出来るので、海外仕様が安全で楽しく、オススメかと思います。

01−04で駆動系には、手が加えられていません(キュルキュル対策?のクラッチの外側を除く)ですので、04の方でもウェイトローラーチューンは適用できます。排気デバイス+Tモードで満足が行かない方は、ぜひ海外仕様のウェイトローラーを試していただければ、楽しんでいただけるかとと思います。


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